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2024.08.26 政策研究

第53回 参照性(その4):位置取り

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東京大学大学院法学政治学研究科/公共政策大学院教授 金井利之

はじめに

 自治体間での参照によって、ある政策が徐々に自治体に波及するという一方向的な普及を想定すると、普及曲線はS字曲線のようになることがある(図1)。これは、初期には普及率は低く、低速でしか波及しないが、ある段階を超えると急速に波及が進み、ある程度の普及率の段階を過ぎると、今度は、波及の速度が再び鈍化する、というイメージである。最終的に普及率が100%になることもあれば、ある程度の高さ(例えば90%程度)で飽和して、それ以上の普及は起きないこともある。
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金井利之(東京大学大学院法学政治学研究科/公共政策大学院教授(都市行政学・自治体行政学))

この記事の著者

金井利之(東京大学大学院法学政治学研究科/公共政策大学院教授(都市行政学・自治体行政学))

東京大学大学院法学政治学研究科/公共政策大学院教授 1967年群馬県生まれ。東京大学法学部卒業。 東京都立大学助教授、オランダ国立ライデン大学社会科学部行政学科客員研究員、東京大学助教授を経て、06年より現職。 専門は自治体行政学・行政学。主な著書に『自治制度』(2008年度公共政策学会賞受賞)、『原発と自治体』(2013年度自治体学会賞受賞)等。

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