元所沢市議会議員 木田 弥
前回は、請願審査や陳情審査について検討しました。今回は、請願審査に当たって、請願者の意見をどのように審査に反映させるのか、また請願文書だけでは表せない住民の切なる思いを議事録に残す方法についても検討します。
請願者に発言を認めている議会は約4分の1にすぎない
全国市議会議長会の「市議会の活動に関する実態調査結果:令和4年中」によれば、令和4年に市議会において請願が採択された件数は、「採択」、「趣旨採択」、「一部採択」を含めて889件。全市議会に提出された請願が2,350件ですから、何らかの形で採択された請願は約38%です。すべての請願が採択されるということはありえないので、予想以上に採択されているというのが私の印象です。もっとも、この数字には、実態としては否決に近い「趣旨採択」68件や「一部採択」26件も含まれていますから、おおむね3割程度が採択されているといったところでしょうか。
請願が採択されなかったとしても、請願を提出した住民の意見を議会の場に伝えることができれば、住民の問題意識が議会において表面化され、地域の課題として認識されることになりますから、一定の意義があります。
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