青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員 佐藤 淳
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【SHORT STORY】
桜の花も散った4月のここち市議会の議会事務局の執務室、事務局の福島良子が、ぼそっとつぶやく。「山田次長、4月の異動で議会事務局に来た3年目の久保田君、『Z世代』って感じですよね」。
「そうそう。朝のワイドショーでやってたけど、『Z世代』って、目立つことが怖い、競争したくない、自分で何かを決められない。それから、あいつら上司からの質問を同期に相談することもあるらしい。久保田も、そんなことしながら、同期に我々の悪口を話しているかもね~、怖い怖い」。
「次長、でも久保田君、自分の意見をはっきりいうこともあるんですよ、ちょっと小難しい感じもするんですが」。若手の江上が話に加わる。「私、昨日、久保田君から、議会事務局は何のために存在するんですか? ってしつこく聞かれました。彼いわく、議会事務局は、行政職の出世から外れた部署。本音のところ、早く執行部に戻りたい、議員の面倒なんてみたくないって思ってる人ばかり。そんなこといってましたよ」。
「久保田も、生意気なことをいうね~。全くそのとおりだけど」と山田次長は大笑い。「で、江上君は何て答えたの。議会事務局の存在意義??」。「俺なら、事務局も執行部も仕事が増えないようにする。議員の皆さんが喜ぶ視察先をコーディネートする。何よりも波風立てない議会運営。そんな感じか」。「で、江上君どう答えたの?? その答えに久保田は納得したの??」。
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