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2021.09.10 選挙

第27回 兼職・兼業の落とし穴(後編)

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弁護士 金岡宏樹

 前回は、兼職・兼業をする地方公共団体の長や議員の立場から気をつけるべき点について検討を行いました。後編に当たる今回は、兼職・兼業先の法人や団体の立場から公職選挙法等の問題を考えてみたいと思います。

Question

 X市の市議会議員を長く務めるAさんは、地元Y商店街で酒店「酒蔵X」を経営する株式会社A酒販店の代表取締役です。このたびAさんは、Y商店街振興組合の理事長に就任したことから、地域を盛り上げようと頑張っています。さて、Aさんや株式会社A酒販店が以下のようなことをしても問題ないでしょうか。
① Y商店街の夏祭りに協賛「酒蔵X」として抽選会の賞品を提供し、当選者に「酒蔵X」として賞品目録を授与する。
② 新年の商売繁盛祈願に訪れた地元の氏神神社にて「御供 株式会社A酒販店」として酒を奉納する。
③ Y商店街振興組合設立20周年記念として、組合名のみを記載したタオルを組合員に配る。
④ X市の市議会議員選挙に当たり、選挙事務所ではない酒蔵Xの店舗にAさんの選挙ポスターを掲示し、選挙運動用ビラをレジや店頭に置く。
⑤ Aさんの選挙運動期間中、株式会社A酒販店の従業員に対し、休暇をとってAさんの選挙運動に参加した場合は出勤扱いにして給与を支給するから選挙運動を手伝うようにと促す。
⑥ 以前から酒蔵Xの来客用駐車場の案内看板に「株式会社A酒販店 酒蔵X駐車場」と記載されているが、市議会議員選挙運動期間中もそのままにしておく。
⑦ Aさんの選挙事務所として、株式会社A酒販店の空き事務所を無償で提供する。

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金岡宏樹(弁護士)

この記事の著者

金岡宏樹(弁護士)

弁護士。1976年京都府生まれ。同志社大学卒業後,名古屋市役所入庁。生活保護のケースワーカーとして現場を経験後,一念発起して同志社大学法科大学院に入学。2008年弁護士登録(愛知県弁護士会)。勤務弁護士として4年半あまり勤めた後,2013年7月より自民党衆議院議員の政策担当秘書に就任し地元活動・選挙事務等に携わりコンプライアンス向上に努める。2016年4月に退職し弁護士業務に復帰。現在はSAK法律事務所にて執務中。

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