元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄
1 人はなぜ議員になろうとするのか
本稿においては、自治体議員の変容と「モチベーション」、「メンタリティと制約要因」、「資質」について議論するが、その前に「人はなぜ議員になろうとするのか」について考えてみよう。
待鳥聡史は、人が何らかの仕事に就く理由について、仕事をすることによって生じる負担(例えば、時間やストレス)よりも、得られる便益(例えば、報酬や社会的威信)が大きいためであろう。このことは代議制民主主義における委任にも当てはまる。そして議員は、主観的には世の中のためになり、少なくとも一部の人にとっては魅力を伴った行為でもあり、面倒さや重圧を上回るとき、委任を受け入れて、政治家という仕事に就くことになるという(待鳥 2015:126)。
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