議会事務局実務研究会 吉田利宏
お悩み(合理的配慮さん 50代 議会運営委員長)
市議会の議会運営委員会の委員長をしています。前回の選挙で発声に障がいのある議員が当選されました。現在、音声変換装置を付けたパソコンを持ち込んで一般質問を行っていますが、併せて家族を1人代読者として認めてほしいとの申出を受けています。一般質問の最初の質問は音声変換装置を使うことで問題はないとのことですが、再質問の際が困るとのことです。手の震えもあり、持ち時間の中でなかなかパソコン操作ができず、家族の口を借りて再質問以降の質問を行いたいというのです。「家族なら私の話し方に慣れているので的確に聞き取ることができる」とのこと。議長からは「議会運営委員会で十分議論してくれ」と指示をもらっています。各派の意見も聞いて対応したいのですが、委員長としてどのような姿勢で臨むべきか教えていただければと思います。
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この記事の著者
議会事務局実務研究会
議会事務局実務研究会
2011年6月、元衆議院法制局参事の吉田利宏氏と町田市議会事務局調査法制係担当係長(当時)の香川純一氏の呼びかけにより発足。自治体議会事務局、国会事務局・法制局、国会図書館の職員及び経験者によって構成された実務家集団。会員が日常抱えている小さな疑問や課題を持ち寄り、それらについてオフサイトミーティング形式で意見交換、情報交換をしながら、実務の視点に立った研究実績を、論考、講演など各種のメディアで展開。全国の議会事務局のアドバイザー的存在として実績を重ねている。
吉田利宏 よしだ・としひろ
「議会事務局実務研究会」呼びかけ人・元衆議院法制局参事
1963年神戸市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、衆議院法制局に入局。15年にわたり法律案や修正案の作成に携わる。現在、大学講師などの傍ら法令に関する書籍などの執筆、監修、講演活動を展開。著書『ビジネスマンのための法令体質改善ブック』(第一法規、2008年)、『元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術〈第2版〉』(ダイヤモンド社、2007年)、『元法制局キャリアが教える 法律を読むセンスの磨き方・伸ばし方 』(ダイヤモンド社、2014年)、『新法令用語の常識』(日本評論社、2014年)ほか。
米津孝成 よねづ・たかのり
議会事務局実務研究会会員、かながわ政策法務研究会会員、千葉県市川市職員。
主な執筆として「議会中継の著作権とその管理について」(議員NAVI2017年8月10日号)、 「生活保護に係る争訟とその事務の課題等について」(政策法務ファシリテータ Vol.59(2018年))、 「自治体訟務イロハのイ」(2016年?2017年)、「自治体法務の事件簿」(2017年~2018年) (いずれも自治体法務NAVI e-Reiki CLUB)など。