自治体議員の役割のひとつが、執行部から上程される議案審査です。しかし、「議案審査」と一口にいっても、議案の種類は様々であり、それぞれにチェックすべきポイントは異なります。
本特集「はじめての議案審査~条例編~」では、議案の中でも、「条例」にフォーカスをし、そもそも条例とは何か、条例はどんな検討プロセスを経て議会に上程されるのか等をおさえた上で、実効的で的を得た審査のために、自治体議会としてどのようにチェックすべきかという点について確認します。
本稿では、まず、「条例とは何か」について改めて確認しましょう。(編集部)
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千葉県佐倉市役所 塩浜克也
こんな条例、ご存じですか?
近頃はニュースサイトなどで、自治体の条例が注目を集めることも少なくありません。読者の皆さんは、次の条例をご存じでしょうか?
●手話言語条例(鳥取県、福島県郡山市など)
手話を「言語」として普及させるため、手話を学ぶ機会の確保や手話通訳者の派遣、相談拠点の支援などについて定める条例。
●同性パートナーシップ条例(東京都渋谷区)
20歳以上の同性カップルを対象に「パートナーシップ証明」を行うとともに、事業者等に対して同性カップルなどへ配慮を求める条例。
●ごみ屋敷対策条例(東京都足立区、京都市など)
ごみ屋敷の発生者に対し、指導や命令を行うとともに、事態を解消するための必要な支援を行う条例。
自治体の仕事は、国に要請されるものばかりではありません。地域の課題を解決するため独自に行われる事業は少なくなく、条例はそのための手段として大きな役割を占めます。
なお、条例の効力の及ぶ範囲は、自治体の区域内に限られます。逆にいえば、区域内であれば、住民であるか否かを問わず、すべての者に適用されることになります。
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