地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2014.01.20 議員活動

質問力を上げよう 第1回 残念な質問、もったいない質問をなくそう

LINEで送る

はじめに ── 一般質問する力

 「質問力」というと、社会人基礎力とか人間力とかいった模糊とした力と似た味わいがあって恐縮だが、ここでは「一般質問する力」のことを指す。一般質問は、「まちをよくする」ために、全ての議員が使える方法なのに生かされておらず、残念な質問やもったいない質問になってしまっている。そこをもう少し何とかしようよ、という発想がもとにある。
 本稿の知見は、2011年から龍谷大学で開催してきた「質問力研修」をめぐって培われてきたものである。この研修は、参加者が「うまくいかなかった」と感じた一般質問とその答弁を持ち寄って、議員6名、アドバイザーとして答弁経験豊かな自治体幹部級職員と政策やまちづくりに関わる研究者の2名を原則1グループにして、1.5日間のグループワークを行う(表)。つくりとしては単純で、要は「返ってきたテストの復習」である。だが、「なぜ、うまくいかなかったか」、「どうすればよかったか」の検証を通じて、一般質問のポイントや他議員のノウハウの共有などを修得できる機会として好評を得ている。そうした研修の蓄積から見えてきた、一般質問をめぐる基本的なポイントについて解説し、一般質問の「質問力」向上に役立ててもらおうというのが、本連載の目的である。

表:質問力研修の内容

 なお、一般質問の運用の形態は多様であり、その扱いや重さも多様である。大規模自治体の中には、本会議では代表質問しか行わないところもある。本稿の一般質問は、基本的には、質問力研修の参加者の多数を占める、あまり大規模でない基礎自治体を念頭に記述している。

つづきは、ログイン後に

『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。

土山希美枝(龍谷大学政策学部准教授)

この記事の著者

土山希美枝(龍谷大学政策学部准教授)

龍谷大学政策学部准教授 龍谷大学政策学部准教授。法政大学大学院社会科学研究科政治学専攻〈博士課程修了〉博士(政治学)。専門分野は、公共政策、地方自治、日本政治。研究テーマは、変動する社会の構造と、政策、市民、政府の機能。〈政策・制度のネットワーク〉である公共政策の構造など。著書に『高度成長期「都市政策」の政治過程』日本評論社、2007年、共著に『対話と議論で〈つなぎ・ひきだす〉ファシリテート能力育成ハンドブック』公人の友社、2011年、『「質問力」からはじめる自治体議会改革』公人の友社、2012年など。「京都市市民参加推進フォーラム」座長、「草津市自治体基本条例検討委員会」委員長などを歴任。1971年北海道芦別市生まれ。

Copyright © DAI-ICHI HOKI co.ltd. All Rights Reserved.

印刷する

今日は何の日?

2024年 517

ゾルゲ事件(昭和17年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る