2025.11.10 議会改革
【セミナーレポート】「地方議員ができる生活困窮者対策〜生活保護の基礎知識と実践からの対応策〜」
2025年10月23日(木)、ローカル・マニフェスト推進連盟主催の「地方議員ができる生活困窮者対策〜生活保護の基礎知識と実践からの対応策〜」セミナーが開催されました。その様子をレポートします。
【講演】「生活保護制度の概要と実務 ~利用者の法的権利を中心に~」
まず、明治大学専門職大学院ガバナンス研究科専任教授の大山典宏教授より講演が行われました。
大山教授からは、「生活保護制度のメリットとデメリット」を中心に公演を展開、制度についての丁寧なご説明も行われました。
最後に、小山進次郎氏の著書『生活保護法の解釈と運用』を紹介し「『自立の助長』という理念・魂をぜひ皆さんに引き継いでほしい」と呼びかけました。
【報告】「地方議員は生活保護にどう向き合うべきか ~対応事例と議会での取組み~」
次に、足立区議会議員の小椋修平氏より実践報告が行われました。
小椋氏からは、事例紹介を中心に報告が行われ、「シングルマザーや、住まいがない人と申請同行に行った事例」、「議員や支援団体が同行しなければ断られる方が非常に多い」等の、実体と対応の報告がありました。
議会で取り組んでいること、実現したこと、現在取り組んでいること、の説明があり、最後に地方議員は生活保護にどう向き合うべきかをお話しいただき、報告は終了しました。
質疑応答
最後に、質疑応答が行われました。
質疑では、大山教授、小椋氏の両氏へのご質問が飛び交い、「アルバイト収入の認定方法」「シングルマザーへの支援」「地域差(級地)の見直し」「韓国との制度比較」などの質問が寄せられました。大山教授は日本の制度の悩ましい現状を伝えながらも「万能な答えはない。丁寧に話を聴くことが何よりも大切」と述べ、小椋議員も「現場に足を運ぶことでしか見えない課題がある」と話しました。
最後に大山教授、小椋氏より一言をいただき、本セミナーは終了となりました。
