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2025.08.25 政策研究

第25回 「地域コミュニティの基本ルール」と議員

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〈求められる「地域コミュニティのリーダー・フォロワーの能力」〉と〈地域コミュニティの基本ルール〉

 さて、地域コミュニティのリーダーやフォロワーには、どのような能力が必要なのでしょうか。地域コミュニティのリーダーには、実践的な技(技術)に関する能力だけでなく、人間性という心(=気持ち)に関する能力が必要です。ということは、〈地域コミュニティの基本ルール〉である「⑥ヒトづくり」においては、〈実践的な技(技術)〉と〈人間性という心(=気持ち:リーダーシップ)〉の両面を持つ人をリーダーとして選出するという「ルール」が求められます。
 また、地域コミュニティのフォロワーには、フォロワーとしての〈実践的な技(技術)〉と〈人間性という心(=気持ち:フォロワーシップ)〉の両面を持つ人がフォロワーになるという「ルール」が求められます。

実際の「地域コミュニティの変容」――〈「自助」「互助・共助」「公助」のバランスの変化〉

 ここでは、〈「自助」「互助・共助」「公助」のバランスの変化〉から見ることで、改めて「実際の地域コミュニティの変容」を見てみましょう。相川康子は、「『自助』『互助・共助』『公助』は、おおよそ四半世紀前、阪神・淡路大震災(1995年)後に災害対応を強化するにあたってのスローガンでした。当初は、災害時は行政も被災して『公助』に限界があるため、自ら備える『自助』とともに『互助・共助』が、住民同士の助け合いやボランティアらによる支援を充実させよう、という意味合いで使われていました。その後、地域福祉や健康づくり等の政策分野で多用され、2020年9月から1年余、政権を担った菅義偉首相も〈自助・共助・公助そして絆〉をスローガンに掲げていました。しかし、この四半世紀で家族の支え合いを含む『自助』がかなり劣化し、地域のコミュニティワークを担える人材も少なくなっています」と述べています(相川 2022:12-13)。このように、地域コミュニティは変容しているのです。
 このため、マクロに見ても自助の比率を下げる方向で「自助」「互助・共助」「公助」のバランスを変えざるをえないのではないでしょうか。このことが、個人一人ひとり・家庭・地域コミュニティに安心と安定をもたらします。「自助」「互助・共助」「公助」のバランスを変えるためには、〈「自助」「互助・共助」「公助」のルール〉を改めてつくり、実践し、見直す(改善する)ことが必要です。

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