2025.07.25 議会運営
第99回 委員の選任について
なお、衆議院においては、国会法で常任委員を「会期の始めに議院において選任し」と規定しているが、衆議院規則37条で議長権限による選任としている。
【国会法42条】
① 常任委員は、会期の始めに議院において選任し、議員の任期中その任にあるものとする。
【衆議院規則37条】
委員の選任は、すべて議長の指名による。
設問における規定は衆議院方式によるものであり、市議会委員会条例の規定による方式にも都道府県議会委員会条例の規定による方式にも当てはまらない。
市議会委員会条例8条1項に基づく委員の選任は議長権限で行うことができ、その選任は本会議場で行う必要性はないため、例えば議長室において議長が委員の選任をすれば足りる。なお実務上は、選任した委員名簿を議会事務局長に渡したり、各議員に当該名簿を配付又は連絡することで選任することは可能である。委員の選任を会議録に残る形で行いたい場合は、本会議で委員の選任を議事日程に掲載し、議長の議題宣告の後、委員の選任名簿を議席に配付し、当該名簿のとおり委員の選任を行うことを議長が宣告する方法も可能である。
しかし、あえて公開の議場において選任することは、委員の選任を議員のみならず住民に対しても知らしめ、委員会の構成を公表することにもつながり、一つの適切な手法であるともいえる。