2025.07.25 政策研究
第24回 地域コミュニティと議会
元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄
本稿では、「地域コミュニティと議員」と、これらに関する事項等について再考します。そして、その上で政策過程において、これらの言葉を発するときの「自治体議員の発言に期待される含意と政策」について考えたいと思います。
「コミュニティ問題小委員会」から出された「コミュニティ─生活の場における人間性の回復─」
一般にコミュニティは、町会や自治会のような地域コミュニティと、NPOや学術団体(学会)のような課題コミュニティに区分されていますが、ここでははじめに、コミュニティという言葉が広がるきっかけともなった1969(昭和44)年9月29日に国民生活審議会調査部会コミュニティ問題小委員会から示された、「コミュニティ─生活の場における人間性の回復─」という報告(以下「報告」といいます)を見てみましょう。
まず、報告の「コミュニティの概念」の部分を見ると、そこでは概念だけではなく、コミュニティの必要性・特徴・根底・機能する条件についても述べられています(表1参照)。
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