2025.06.25 政策研究
第23回 「話し合い」のルールと合意形成
議員にとって参考になる思考・姿勢
ここでは、「話し合い」で用いる「議員にとって参考になる思考・姿勢」について考えてみましょう。「議員にとって参考になる思考・姿勢」は、二重の構造にあります(図1参照)。
出典:筆者作成
図1 「議員にとって参考になる思考・姿勢」の構造
以下、〈狭義の「議員にとって参考になる思考・姿勢」〉と〈広義の「議員にとって参考になる思考・姿勢」(=人にとって誰にも参考になる思考・姿勢)〉を例示します。
〈狭義の「議員にとって参考になる思考・姿勢」〉
- 市民満足度が高くても、納得していない市民の声が大切です。政府の存在意義を弱者救済であるとすれば、政治家には納得していない市民の救済が求められるからです。
- 困っている市民に手を差し伸べるのが政府(議会(議員・議会(事務)局)、行政(首長をはじめとする執行機関・執行機関の職員))の使命・役割です。
- 健康な人と健康でない人では、どうしても政府(議会、行政)への働きかけが違ってきます。したがって、政府から彼ら(健康な人と健康でない人)に対する政策も異なってこざるをえなくなります。
- 議員(議会)は、市民に上手に使われることが大切です(使われ上手な議員になることが求められています)。
- 議員(議会)は、市民・行政・利害関係者・専門家等の参加を求め、そこから得た情報の取扱状況を含めアウトプットすることが重要です。
- 迂遠とも見える取組み実践でも、議員は全方位的な「話し合い」を根気強く行っていくことが求められます。
〈広義の「議員にとって参考になる思考・姿勢」(=人にとって誰にも参考になる思考・姿勢)〉
- 人生に必要なのは、“優しさ”と“賢さ”と“ほんの少しの強さ”であり、そのためには“想像力”と“本質を見抜く力”と“困難にぶつかったときにやり抜く力”が必要です。
- 人は、冷たい社会を優しい社会に変えたいと思っていますが、そのためにはまず自らが冷たい社会から脱出することが必要です。
- 少数者の困りごとを解決するには、多数の人々で構築されているセーフティネットが必要です。
- 事象が発生しているときは、調査してから対応していたのでは遅すぎます。
- ときに、肩を寄せ合い、助け合い、励まし合って“しのぐ”ことが大切です。
- 「悲しみ」を「幸せ」に変えるためには、「悲しみ」を「分かち合う」ことが大切です。
- 人には、“優しさ”と“謙虚さ”と“心のゆとり”が求められます。
- 自己肯定は、自信の第一歩です。
- ものごとを両面から(多面的に)考えることが重要です。
- 依存力(=人の力を借りる力)も大切です。
- 世界の安寧を期待し、追求することが大切です。
