「涼みどころ」×図書館=できること……?
むつ市立図書館本館は、大湊線下北駅まで徒歩約15分、近くには病院やレストラン、ホームセンターがあるなど、市民の生活動線ともなる場所に立地しており、車移動の方も多く来館されています。
館内座席数は200席以上、空調設備や自動販売機、水飲み場が整っている平屋造りの当館では、調査研究のために通われている利用者や学生の皆様をはじめ、老若男女問わず日頃から多くの方に利用いただいています。
「クーリングシェルター」と称さずとも、現状、本館の環境はその役目を果たしているとも思われますが、より一層気軽に図書館へ涼みにきていただきたいという思いに加え、「図書館として“さらに”何ができるか」を考えた結果生まれたのが、「クーリングシネマ」という企画です。図書館で所蔵している映像資料等を活用し、期間中は基本的に1日のうち邦画1本、洋画1本、子ども映画2本の計4本を上映し、涼みながら作品を楽しんでいただく場を整えました。座席数が99席ある図書館本館の視聴覚ホール「あすなろホール」を、予約不要、参加費無料、出入り自由で入場・鑑賞いただくスタイルとして開放し、令和5年度は延べ380人、令和6年度は延べ399人の方々にお楽しみいただきました。
提出いただいたアンケートには、「図書館は本を読むだけの場所だと思っていた。また来たい」、「エアコンが家にないため助かった」、「面白い取組。ぜひ今後も続けてほしい」などのうれしい言葉がつづられ、励みにして続けてきました。
現在、下北半島には残念ながら映画館がなく、大画面で映画を鑑賞できる機会が少ないこともあり、「涼みにきていただきながら映像作品との出合いの場にしていただければ」という気持ちも背景にありました。「本と人をつなぐ場」ともいわれる図書館において、映像資料も所蔵し作品と出合えるということ、図書館という場所にはミニシアターがあり上映会をしているということ、図書館は誰でも気軽に楽しめる場所であることなど、「クーリングシェルター」及び「クーリングシネマ」を通じて図書館の魅力を知っていただきたいとも考えています。
視聴覚ホール「あすなろホール」での上映会の様子