地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

特集 猛暑を乗り切る!―熱中症対策の現状と課題―

2025.06.10 New! 政策研究

暑さを地域資源として──一般社団法人アツいまち多治見支部の取組

LINEで送る
 
一般社団法人アツいまち多治見支部事務局 松井侑樹

多治見市の熱中症予防

 岐阜県多治見市は、美濃焼、タイルの生産地として知られ、人口約10万人、2007年8月16日に40.9度の当時日本最高気温を記録した日本有数の暑いまちです。そのときから8月16日を「たじみクールアースデー」として、打ち水をしたり、熱中症予防を訴えかけるべくマスコットキャラキターである「うながっぱ」を活用して毎年デザインの違ううちわを配布するなど、地域の方への声かけを中心に活動を続けてきました。
 そのかいもあり、多治見市では熱中症を原因とする死亡者は過去10年0人と、個々の熱中症対策が行われているまちであるといえます。

暑いまち同士の連携の始まり

 また、多治見市の民間団体と当時同じ最高気温を記録していた埼玉県熊谷市の民間団体の有志で、2013年から7月~9月にフェイスブックを活用した「3か月間暑さ対決」を実施しました。これは、単に日ごとに記録された最高気温を発表し合うというものではなく、併せて記事の中で地域のイベント紹介、どのような暑さ対策を行っているかなどを載せることで、地域の活性化につながることを目的に実施したものです。
 その年の8月に高知県四万十市が最高気温41.0度を記録したことで、2014年からは四万十市、2015年からは2007年の最高気温記録更新まで74年間記録を保持していた山形市も加え、夏の間、記事を発信し続けました。

「アツいまちサミット」の開催と地域における暑さ対策の発信

 四万十市による最高気温更新をきっかけとして、2013年から「アツいまちサミット」が始まりました。これは、日本有数の暑いまちである4市(後述の浜松市は2021年から参画)がそれぞれの地域資源を活かした熱中症予防、暑さ対策を考え発信し、実際に夏の間に取り組むというもので、地域に暮らす方はより身近に暑さ対策を実感することができ、地域外の方も熱中症予防への意識が高まるということを目的に実施しています(1)
 第1回は2013年当時に最高気温を記録した四万十市で開催し、その後は多治見市、熊谷市、学生サポーターを交えてのアイデア会議も実施した第4回、第5回は渋谷で開催しました。
 2019年5月には、今まで活動していた任意団体である「アツいまちサミット実行委員会」から「一般社団法人アツいまち」として組織化し、「アツいまちを住みよくするために私達にできること」を理念にそれぞれの地域の有志で活動を続けています。コロナ禍となった2020年~2023年は各地をリモートでつなぐ形での実施となりましたが、地域での活動は様々な形で実施していました。
 2024年は熊谷市を会場とした「会場開催」となり、新たな一歩を踏み出しました。

この記事の著者

編集 者

今日は何の日?

2025年 614

隅田川に勝閧橋開通(昭和15年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る