気候変動影響観測研究室 岡 和孝
1 ますます暑くなる日本
最近の夏は昔の夏に比べて異常に暑いと感じられている方も多いのではないでしょうか。実際、気象庁の統計(1)を見ると、日本における夏(6〜8月)の平均気温は100年当たり1.31℃の割合で上昇しています(図1)。特に2023年及び2024年の夏においては、1898年の統計開始以降、最も高い値となりました。気候変動がなければ、このような暑い夏にならなかったことが科学的にも明らかとなっています(2)。気候変動による更なる気温上昇が見込まれる中、今後、今まで経験しなかったような異常に暑い夏を迎えることが予想されます。まさに地球沸騰化時代が到来しつつあるといえます。
注:折線(青):各年の平均気温の基準値からの偏差、直線(赤):長期変化傾向。基準値は1991〜2020年の30年平均値。
出典:気象庁の統計(1)を基に国立環境研究所が作成
図1 日本における夏の平均気温の推移
(1) 気象庁「日本の季節平均気温」(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/sum_jpn.html)
(2) 文部科学省「令和6年夏の記録的な高温や大雨に地球温暖化が寄与─イベント・アトリビューションによる速報─」(https://www.mext.go.jp/content/20240902-mxt_kankyou-000037882_1.pdf)
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