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2025.02.25 政策研究

第19回 一般質問の作法とチェックポイント②「一般質問前のチェックポイント、一般質問(時)のチェックポイント、一般質問後のチェックポイント」

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  1. 質問内容に対する答弁者(首長ないし答弁する職員等)のスタンス(立場・意向)は、肯定か・一部肯定(一部否定)か・否定か)。
  2. 答弁者は、政策サイクルを志向しているか。試行錯誤に親和的意向を持っているか。
  3. 答弁者は、情報を共有する意識があるか。
  4. 答弁者は、公聴が大切であると思っているか。「聴く力」「聴き合い」の重要性を認識しているか。
  5. 答弁者は、どのような公聴制度・参加制度があるかを知っているか。
  6. 答弁者は、公聴制度や参加制度の現状と課題を把握しているか。改善策を模索しているか。特に、参加したい人の負担(時間・曜日・場所・期間・保育対応・参加経費(運賃等))を報償費等で削減する意識があるか。
  7. 答弁者は、政策について必要性を感じているか。
  8. 答弁者は、質問する政策(条例・予算・事業等)の進捗状況を把握できるか。
  9. 答弁者は、計画や指標の限界(例えば、曖昧性や隠蔽性)を把握しているか。
  10. 答弁者は、全ての事業の政策過程において強制や忖度(そんたく)をしていないか。
  11. 答弁者は、重要な政策については、全職員を対象に研修を行っているか。
  12. 答弁者は、政策のための可能投入資源(人(定員・キーパーソン)、組織、財源(予算)、情報、権限、時間(期間)、仕組み、土地、施設等))を把握しているか。
  13. 答弁者は、政策のために他の自治体や国の資源(例えば、映像・パネル・資料館・大規模公園・浄水場・非常時利用施設)の利用を考えているか。
  14. 答弁者は、自治体経営を考えているか。
  15. 答弁者は、政策のための可能投入資源を確保するために、どのような方策を考えているか。
  16. 答弁者は、政策実現の条件として、どのようなものが必要と考えているか。
  17. 答弁者は、(総合計画等の)計画は本当に(上手に)使っているか(どのように使っているか)。
  18. 答弁者は、政策が一本化できるか、重点化できるか、分散化できそうかを考えているか(例えば、イベント)。
  19. 答弁者は、普段からポジティブ志向か、ネガティブ志向か。
  20. 答弁者は、普段から保守的な志向を持っているか、急進的な志向を持っているか。
  21. 答弁者は、目標達成状況をどのように捉えているか。
  22. 答弁者は、組織内の他部局との〈連携・協力〉(=分業・協業)をどう考えているか。
  23. 答弁者は、組織外のアクター(政府セクター・市民セクター・市場セクター)との〈連携・協力〉(=分業・協業)をどう考えているか。
  24. 答弁者は、自助・互助・共助・公助と、それらのネットワークをどう考えているか。
  25. 答弁者は、関係者間で情報共有がされていると思っているか。
  26. 答弁者は、時代潮流や社会変容をどう思っているか。
  27. 答弁者は、社会構造をどう考えているか。
  28. 答弁者は、自由と平等のどちらに重きを置いているか。
  29. 答弁者は、機会平等と結果平等をどう考えているか。
  30. 答弁者は、当該政策の〈効果・長所〉と〈短所〉を把握しているか。
  31. 答弁者は、その政策が始まったときのことを知っているか。
  32. 答弁者は、その政策を取り巻く環境の変容を知っているか。
  33. 答弁者は、政策の多面的機能をどの程度知っているか。
  34. 答弁者は、当該政策が永続性(リピート性)を持つものか、中短期のものかを、どう把握しているか。
  35. 答弁者は、政策間の相乗効果(シナジー効果)を考えているか。
  36. 答弁者は、政策の見直し(改善)を考えているか。どのような視点から見直しを考えているか。
  37. 答弁者は、政策が多くの人に役立つものとなるよう考えているか。一部の人に役立てばいいと考えているか。
  38. 答弁者は、(当該)自治体を取り巻く環境がどのように変容しているかを知っているか。
  39. 答弁者は、地域別の対応が必要(可能)ではないかということを考えているか。
  40. 答弁者は、国や広域自治体の動向、近隣自治体の動向を把握しているか。
  41. 答弁者は、そもそも国や広域自治体の政策について、どのような感触を持っているか(どう評価しているか)。
  42. 答弁者は、当該政策を緊要のものと考えているか。
  43. 答弁者は、政策の全てを予防政策の視点を持って考えているか。
  44. 答弁者は、サービスを基礎自治体で実施するのが適切か、一部事務組合等で実施するのが適切か、広域自治体で実施するのが適切か、国で実施するのが適切か、どう考えているか。
  45. 答弁者は、サービスの負担(財源)を基礎自治体で実施するのが適切か、広域自治体で実施するのが適切か、国で実施するのが適切か、どう考えているか。
  46. 答弁者は、当該政策が地域特性(同一自治体内でも地域・地区により特性がある場合もある)を踏まえた政策となっていると考えているか。
  47. 答弁者は、質問内容についてアジェンダ設定順位をどのように考えているか。
  48. 答弁者は、当該政策について短期でできること、中期でできること、長期でできることがありそうと考えているか。
  49. 答弁者は、当該政策について段階的な取組みができないかを考えているか。
  50. 答弁者は、質問内容についての政策の充実を考えているか。
  51. 答弁者は、質問内容についてどのような先進事例(成功事例や失敗事例)を把握しているか。
  52. 答弁者は、政策が平常時も非常時も役立つものと考えているか。
  53. 答弁者は、質問内容について、さらに規制すべきと考えているか、規制を減らすべき(なくすべき)と考えているか。
  54. 答弁者は、どのような政策をバイタルな政策と考えているか。
  55. 答弁者は、当該政策の実施を例えば年中(365日)必要と考えているか、週2~4日でよいと考えているか、週1日でよいと考えているか、月1日でよいと考えているか。
  56. 答弁者は、政策のパブリシティやキャンペーンに力を入れるべきと考えているか。
  57. 答弁者は、政策について、ホームページ、広報紙、小冊子、SNS、懸垂幕、塔、講演会、シンポジウム等を活用すべきであると考えているか。
  58. 答弁者は、評価の主体は当該自治体だけではなく、多様な評価主体が必要であると考えることに親和性を持っているか。
  59. 答弁者は、その政策をどう広げるかを考えているか。
  60. 答弁者は、どこに(誰に)問題があると考えているか(例えば、義務教育の問題であれば、一人の教員か、学校(の管理職)か、教育委員会事務局か、教育長か、教育委員会か、首長か)。
  61. 答弁者は、市民の使用料や負担金をどう考えているか。
  62. 答弁者は、維持費や老朽化による修繕費、あるいは再築の費用を考えているか。
  63. 答弁者は、直営・委託等について考えているか。
  64. 答弁者は、集約方式がよいと考えているか、個別方式がよいと考えているか(例えば、学校給食・水道施設・下水道施設・消防の司令センター・祭り)。
  65. 答弁者は、持ち帰り方式がよいと考えているか。例えば、水筒利用派かペットボトル派か、ごみ持ち帰り派かごみ箱設置派か。
  66. 答弁者は、男女平等・男女共同参画の考え方をどう思っているか。
  67. 答弁者は、直営の場合、行政内部でダブルチェックをしているはずだと思っているか。
  68. 答弁者は、チェックリストを用いてチェックをしているはずだと思っているか。
  69. 答弁者は、委託の場合、受託者がダブルチェックをし、さらに行政内部でダブルチェックをしていると思っているか。

出典:筆者作成
表1 一般質問前のヒアリング(すり合わせ)で確認しておくべき事項


【一般質問前のチェックポイント⑤】なるべく一問一答で行う(一問一答に決める)
 一般質問の仕方については、議会により異なりますが、なるべく「一問一答方式」で行うことが効果的です。一問一答とすることで一つの質問に集中でき、ポイントを絞ることができます。このことは、一問一答している当事者である議員や首長・職員等に当てはまることはもちろん、傍聴席の傍聴人や、インターネットやCATVの配信を見ている人々にとっても、分かりやすい質問であり答弁となります。「一括質問一括答弁方式」のメリットは、市民・議会・行政のいずれにもないのではないでしょうか。

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