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2024.12.10 議会改革

【セミナーレポート】地方議会活性化シンポジウム2024「多様な人材が参画する地方議会の実現へのアプローチ~課題への取組事例から考える~」

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 2024年11月29日(金)、総務省主催の「地方議会活性化シンポジウム2024」が開催されました。「多様な人材が参画する地方議会の実現へのアプローチ〜課題への取組事例から考える〜」をテーマに、2つのパネルディスカッションが行われました。その様子をレポートします。

 

パネルディスカッション1:地方議会に対する関心を高め、理解を深めるための取組事例

 まず最初に、金崎健太郎氏(武庫川女子大学経営学部教授)をコーディネーターに迎え、パネリストとして石田宗久氏(京都府議会議長)、木村諭史氏(東京都新島村議会議長)、丸山国一氏(山梨県甲州市議会議員)の3名が登壇し「地方議会に対する関心を高め、理解を深めるための取組事例」と題した、いわゆる主権者教育に関するパネルディスカッションが行われました。

 金崎教授による静岡県議会の県議会議員と大学生との意見交換会の紹介動画を視聴した後、各パネリストによる自己紹介と冒頭の動画の感想が述べられました。

 その後、事例紹介として、石田氏から京都府議会と京都府立大学との包括連携協定の締結について発表がありました。多様な主体からの知見を取り入れる仕組みづくりのため、議会改革の一環として諮問した結果、令和6年3月から始まった取組みで、府議会と学生による合同調査や、府立大学図書館との連携、議長による講演などの事業内容の紹介がありました。

 次に、木村氏からは新島村議会の議員定数削減の議論をきっかけとして、まずは議員の仕事内容を理解することが必要、という流れの説明があり、議会体験の3つのパターン(①現職議員とこども議員との意見交換、②こども議員による一般質問を執行部が答える、③少人数グループ方式による対話)の紹介がありました。議員の一般質問のサイクルである、課題を発見し調査して質問をし、その後振り返りをする、という流れが児童の探求学習のサイクルと似ており、新しい議員のなり手や理解者の育成につながる、といった興味深い発表となりました。

 最後に丸山氏より甲州市議会での、主権者教育の取組みとして子ども議会と一緒に始めた、議員が直接学校に出向く出前授業についての事例紹介がありました。17人の議員全員が3人一組になって市内の中学3年生と小学6年生の全クラスでスライドを使った授業を行うというもので、社会科の教科書に即した内容で台本を作成し、質の均一化を図りつつ、事前に練習を重ねて授業に臨む議員の動画の紹介もありました。

 最後に、金崎教授から各パネリストに向けて、事例の効果や苦労した点、また継続に向けての課題などの質問の後、3つの団体の共通の意識として、議会側の能力や意識を高めていくことと、主権者を育てていく取組みを連動させていることがあげられ、また、今後も継続することで主権者が育ち、そして議会の活動が活性化していくという両輪が回っていくことが理想であるという総括があり、シンポジウム1は終了しました。

 

 

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