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2024.08.26 政策研究

第53回 参照性(その4):位置取り

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 もっとも、現実には、一方向的にある政策が波及していく、という現象ばかりではないことは、すでに触れたとおりである。第1に、政策は自治体間で相互参照になっていくので、同一の政策が一方向的に波及していくというよりは、変異と双方向のキャッチボールを繰り返しながらまん延していくことになる。もちろん、変異した各種の政策群を束ねて類的な政策として見れば、一方向的な普及の拡大ともいえるかもしれない(図2)。第2に、自治体間で広く普及することなく、少数の自治体への普及で飽和してしまうこともある。もっとも、これも100%ないしは高率での普及ではなくても、ある普及率の飽和に向けたS字曲線であるとはいえよう。第3に、最も重要なことは、初期の政策が多少は普及しても、そのままニッチな生存をできるとは限らず、ある段階から立ち枯れてしまうことである。その場合には、S字曲線は逆方向に向かうかもしれない。第4に、そもそも、ある政策は普及しないまま、非常に固有・独自の政策のまま、ニッチな生存を続けることもあろう。この場合には、S字曲線にはならず、単なる特異事例・逸脱事例になったり、あるいは、細々とした右肩上がりの波及が起きているだけかもしれない(図3:立ち枯れとニッチ)。
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図2 政策の変異まん延と類的政策

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図3 立ち枯れとニッチ

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