地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2024.02.26 まちづくり・地域づくり

第3回 ひたちなか市長講演「シビックプライドを高め、選ばれるまちへ!」概要

LINEで送る

今後の展開

 海側の旧那珂湊市、日立製作所を中心とするものづくりのまち旧勝田市が合併してできたひたちなか市は、2024年、市誕生30周年という一つの節目の年を迎えます。
 この30周年がどのような意味を持つかというと、ひたちなか市に生まれて、大人になって、そして子育てが始まる、そのような世代にとって、その人なりの、いろいろなかたちのひたちなか市での記憶がいくつも積み重なってきているという年数になってきたのかなと思っています。
 このような機会を捉え、自立と協働のまちという理念と、シビックプライドが育めるような様々な接点ができるための取組みを、1年間を通じ、このロゴとともに、30周年の記念行事ができるようなキャンペーンを展開する準備をしているところです。
 ひたちなか市は、このように、シビックプライドを高めながら、選ばれるまちにしていこうという取組みをしています。選ぶということは、何かそこに選ぶだけの価値があるということだと思います。税金が安いとか、独特の機能が多くあるということも一つの価値だと思います。ただ、それらは非常に競争にさらされやすいものであるといえます。
 あちらが安くしたならこちらも安くする。こちらで開発したものが古くなったら、新しくなったあちらに行ってしまうとか、それももちろん大切ですが、それだけで人が動くのでは、競争にさらされていくのではないかという思いがあります。
 また、違う価値として情緒的な価値というのもあると思います。例えば「ここから見る風景が好きなんだ」とか、不便かもしれないけれども「何か愛着があるんだ」とか、ほかの人から見ると、この公園は寂れた普通の公園かもしれないけれども、自分にとっては「○○ちゃんとけんかをして仲直りした公園だ」など、様々な情緒的な価値があると思います。こういった情緒的な価値をしっかり捉えながら、その人の中で育んでいってもらう。こういったことが、競争にさらされづらい価値になってくるのではないかと思っています。
 どちらかという二択ではなくて、ひたちなか市の限られた財源の中で、しっかりと機能的なものも整備していく、子育て環境として必要な負担軽減をしていくということは行いますが、このまちは自分のまちとして住んでいく上で非常に居心地がいいんだと思ってもらえるような価値をいかにつくっていくかということを併せて考えながら、まちづくりをしていきたいと考えています。
 私は、小学校6年生の娘と保育園の年長の息子を持つ父親です。上の子が中学に入学すると同時に下の子が小学校に入学するので、小学校12年コースです。小学校の黒板の上に一つの言葉が掲げられてありました。「いっぱい遊んだ場所がふるさと」という、まさにそのとおりだろうなと思います。
 私も地元でいろいろなことをやって遊びました。その場所には愛着がありますし、またいろいろな関わりの中で人との出会いもありました。ふるさとという概念は、もっと大きくていいと思います。移り住んできた人たちにとっても、その場所をいっぱい活用してもらえれば、第2のふるさと、第3のふるさとと思ってもらえるのではないでしょうか。
 ひたちなか市という器を自分の器として、自分のフィールドとして使い倒していただき、このまちだったら便利だ、このまちだったら自分にとって何かしらの居場所がある、やりがいがあると、外から来た人たちにとっても、ここに関わると何か元気になって帰れると、そのように思ってもらえる仕掛けをより多くつくり、選ばれるまちとなるよう、シビックプライドを育んでいきたいと思っています。

この記事の著者

編集 者

今日は何の日?

2025年 425

衆議院選挙で社会党第一党となる(昭和22年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る