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2023.12.25 政策研究

第5回 「社会の変容」「意思決定の合理性」と議会

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ポジティブ(積極的)な思考・表現(言葉)で、社会に求められる意思決定における「社会的合理性」を追求する

 そして、社会に求められる意思決定における「社会的合理性」を身につけるためには、関係者には、ポジティブ(積極的)な思考を持ち、意思決定において妥協するとしてもポジティブな妥協をすることが求められます(図参照)。なぜなら、理想水準に至ることは、人が可謬(かびゅう)性を持つことから難しいかもしれませんが、理想を目指さなければ社会はよくならないからです。政治分野のリーダーともいいうる政治家(議員や首長)及び補佐する職員については、このことを認識し、実践することが必要です。ネガティブ(消極的)な思考では、やがて負のスパイラルを生み出してしまうでしょう。
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出典:筆者作成
図 二つの妥協(「ポジティブな妥協」と「ネガティブな妥協」)

 ところで、ポジティブな思考を持っていても、表現がポジティブでなければ、そのことは伝わりません。表現の代表的なものに言葉がありますが、ポジティブな言葉を活用することが期待されます。例えば、入院患者のところに来た家族に対し、看護師が「家族が来ないと患者が寂しがる」というか、「家族が来ると患者が喜ぶ」というかで、家族の心情が異なることもあるでしょう。前者では後者に比べて、場合によっては「仕事にかこつけてなかなか来なかった」というネガティブな心情を家族に与えてしまうことがありうるからです。議員の言葉一つで、市民・他の議員・首長・職員等に対してポジティブな影響を与えるか、ネガティブな影響を与えるかで、意思決定の帰結が変わってくることもありうるのです。
 自治体行政においては、いまだに首長等によるパワーハラスメント(パワハラ)等が問題となっていますが、議会は当該自治体行政においてこのような事態があれば、積極的に是正に取り組むことが求められます。もちろん、議員が他の議員や職員(議会事務局職員、執行部職員)に対してパワハラ等を行ってはいけません。そのためには、ポジティブな思考を心がけることも大切です。

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