2023.07.25 議会改革
【セミナーレポート】全国地方議会サミット2023「変わる社会・デジタル・あたらしい民主主義」
DAY2(7/6)
2日目は、冒頭の鼎談「地方分権の20年とこれからの10年を展望する」において、北川正恭氏(早稲田大学 名誉教授、元三重県知事)、片山善博氏(大正大学 教授、元総務大臣)、廣瀬克哉氏(法政大学 総長)3名が、戦後の地方自治の変遷をたどり、地方議会の勢いが国にもたらす影響等を議論しました。
第1部のテーマ「政策議会の一般質問」では、「一般質問を議会の政策資源にするシクミ」について、土山希美枝氏(法政大学教授)が、一般質問を議会の政策資源として生かしていく仕組み作りの解説をしました。また北海道鷹栖町議会をはじめとした自治体職員による事例紹介もありました。
第2部「自治体監査と議選監査委員を活かす」では、「監査委員との連携 自治体監査・議選監査の活かし方」について、谷川 宏氏(鎌倉市監査委員事務局長、前議会事務局議事調査課長)が、鎌倉市議会の監査委員の取り組みとして、令和3年度から監査結果の指摘・公表内容を拡大したことや、監査委員の定員2名のうち1名を議員から選出していること等を挙げ、監査結果の活用が議論に客観性を持たせることにつながると指摘しました。
続いて川上文浩氏(可児市議会議員、議選監査委員)は、「議選監査委員の活かし方 行政のかかりつけ医」と題し、議会選出の監査委員について、政策に精通し、いざという時に職員を守る存在だとしました。監査委員は実際に現場に赴いたり、オンラインでリモート監査を行ったりすることもあるそうです。その他、江藤俊昭氏(大正大学教授)は「政策サイクルと政策財務」、子籠敏人氏(あきる野市議会議員、議選監査委員)は「議選監査委員を活かす」についての講義を行いました。
最後の第3部「政策につよい議会をつくる」では、「政策決議提案とガイドライン」を菅原由和氏(奥州市議会 議長)、津軽石昭彦氏(関東学院大学 教授)「議会における政策づくりと政策法務」が議題となりました。
2日間にわたるサミットの閉会挨拶は、共同代表の子籠敏人氏、総括を北川正恭氏(早稲田大学 名誉教授)が行い、2日間にわたるサミットは幕を閉じました。
閉会時、マニフェスト大賞の応募を推奨する北川正恭氏