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2023.03.27 政策研究

第14回 生物多様性地域戦略の策定で地域ブランド価値の向上を!

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戦略なくして計画あり?

 また、手引きでは、2011年の技術的配慮事項の影響もあり「平成24年以降では、新たに策定・改定された緑の基本計画の8割以上に生物多様性に関連する記述が見られます。また、そのうちの約3分の1の緑の基本計画において、具体的な施策・事業に係る記載がなされています」と説明している。

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図2 緑の基本計画における生物多様性に係る記載状況(策定年別)
出典:「生物多様性に配慮した緑の基本計画策定の手引き」11頁


 さらに、「生物多様性基本法に基づく『生物多様性地域戦略』は、生物多様性分野について各政策分野を横断する戦略であるため、生物多様性の確保の観点から、緑の基本計画に緑地の保全及び緑化の推進に関する事項を定めようとする場合は、特に緑の基本計画との連携については留意することが望ましいとされています(都市緑地法運用指針参照)。」(手引き17頁)
 であるとするなら、本来的には戦略があって、計画があるのが理想的と思われる。ただ、計画は事例も積み重なってきており、市区町村としては取り組みやすい。戦略策定に当たっては、紛らわしいが、環境省自然環境局「生物多様性地域戦略策定の手引き(改定版)」(9)が用意されている。この手引きも大変よくできていて、読み物としても面白い。しかし、現状では執行部の行政リソースが限られていることを考えると、よほどのモチベーションがないと取り組みにくいであろう。少なくともリソースが比較的豊富な政令市や中核市は策定義務化することで、日本全体の戦略策定の底上げが期待できる。所沢市では、筆者の2017年9月の市議会での「指標種を設定すべき」及び「生物多様性地域戦略を策定してはどうか」という市議会での提案からほぼ4年後の2021年4月に、「生物多様性ところざわ戦略」が発表された。この戦略には18の指標種設定が含まれている。

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