2023.03.27 政策研究
第14回 生物多様性地域戦略の策定で地域ブランド価値の向上を!
2018年の手引きでは、「都市の生物多様性指標」として七つの指標の設定を提案している。
表 都市の生物多様性指標の構成
出典:「生物多様性に配慮した緑の基本計画策定の手引き」10頁
指標を設定することで、現況と目標年の数値目標がはっきりし、政策のPDCAサイクルが回しやすくなる。注目していただきたいのが、「指標3:都市におけるエコロジカルネットワークの状況」である。この指標3の説明として、「独自に設定した評価指標となる動植物種とその状況」とある。これは指標種と呼ばれる概念で、「コウノトリ」や「トキ」もある種、指標種ともいえるが、生態系の頂点に君臨していなくても、地域の生態系の健全性を表す生き物であり、例えば、緑の基本計画の優良事例として手引きでも取り上げられている戸田市では、「シジュウカラ」、「メジロ」、「ギンイチモンジセセリ」、「カワセミ」、「アジアイトトンボ」を指標種としている。