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3 プル型メディアのネットの利用方法(静的情報と動的情報)  

 プッシュ型メディアで有権者の選挙や候補者に対する関心を喚起した後、活用するべきものが、プル型メディアのネットです。有権者は「選挙がある、誰かに投票したい」というとき、忘年会や新年会のお店探しのために口コミサイトを活用するように、その候補者の政策やプロフィール、実積などを調べます。  
 候補者の所属政党はどこか、出身地や出身校はどこか(地方選挙では出身中学校・高校なども重要視される傾向にあります)、どのような政策を進めたいのか、過去の実績はどうか、などです。特に地方選挙では、有権者はマスコミを通じた候補者の情報を持っていないので、より詳しくその候補者のことを調べようとします。候補者が用意しておくべきサービスは以下のとおりです。

(1)公式サイト(静的情報)  
 いわゆるホームページです。公式サイトには、印刷物などに載せるような「情報の価値が時間経過によって変化しない情報」(静的情報といいます)を載せます。特に有権者は5W1H(「When:いつ」、「Where:どこで」、「Who:誰が」、「What:何を」、「Why:なぜ」、「How:どのように」)を求めていますので、この六つの情報がきちんと掲載されているかをチェックしながら作成しましょう。  
 その中でも、Why(なぜ政治家を目指したのか)、What(当選したら何をしたいのか)、How(どのように実現するのか)の三つはとても重要です。例えば、WhyとWhat、Howであれば「小さい頃、貧困で苦しみ、政治の重要性を実感したので、貧しい人のための政策を進めたい。特に児童医療費無料や小中学校での完全給食実施を実現したい」などです。Whoの部分には学歴や経歴、WhenやWhereには日程や選挙区が該当します。

(2)SNS(動的情報)  
 SNS(Social Networking Service)には「情報の価値が時間経過によって変化する情報」(動的情報といいます)を載せます。例えば、街頭演説の告知、イベントの報告、ニュースに対する意見や議会等での活動の報告などです。SNSにはTwitter、Facebook、Instagramなどがあります。それぞれ特徴がありますが、まずは自分が使いやすいものを使うのが一番です。また、SNSはそれぞれ連動(一つを更新すると他のSNSにも同じ記事が出たり、更新通知を表示したりすること)が可能なので、メインのSNSを一つ決めて、あとは連動させてしまうのもテクニックの一つです。  
 最近は短い動画(ストーリーズやリールなど)がはやっています。ネット利用はスマートフォンが主になっていますから、長い動画はなかなか見てもらえません。そのため、10秒程度にまとめた動画などで間接的に情報を届けることを意識しましょう。  
 また、SNSにはコメント機能があり、様々なコメントが寄せられます。一つずつ返信すれば丁寧ですし、支持層拡大にも寄与します。しかし、返信をし忘れて相手を怒らせる、返信に困る嫌がらせのコメントが来るなど、トラブルの原因にもなります。特に選挙期間中になると忙しくなって返信する時間もとれなくなります。いつも返信等をしている場合でも、選挙前になったら「間もなく選挙が始まります。選挙で多忙になるため、いただいたコメントへの返信はできません。ご了承ください」などと告知して、返信をやめるのも一つの手段です。

(3)その他のツール(主にメッセージサービス)  
 その他、電子メールやLINEなど、メッセージサービスには様々なサービスがあります。電子メールは公職選挙法で規制されているので(選挙運動に利用するためには送信先の事前の同意が必要)、利用される場合は公職選挙法を確認してください。LINEは広く多くの人に訴えかけることよりも、選対本部内の連絡用として、また演説会場の模様の共有(写真の送付)などに利用すると便利です。

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