大正大学社会共生学部公共政策学科教授 江藤俊昭
二つの非政治の台頭とそれに抗する手法
(1)非政治(争点ずらし、及び議員のなり手不足)の状況
今年は、統一地方選挙(2023年統一地方選挙)がある。前回の統一地方選挙では、筆者は次の問題提起をした(1)。「2019年統一地方選挙は、地域経営をめぐっての評価と展望が争点となる。また、議員のなり手不足などにも注目が集まるだろう。今回の選挙が従来と異なるのは、それぞれの自治体での『地方創生』の検証が軸に展開されることである(前回の統一地方選挙〔2015年統一地方選挙──引用者注〕では動き出したばかり)。横並びで各自治体が勝者と敗者に分かれるゼロサムに代わる地域経営の方向が争点となるべきである。また、議会に代えて住民総会の設置を検討した自治体や、恒常的な夜間・休日議会を設置した議会が、議員のなり手不足問題をどのように解決しようとしているか、そしてその成果はどうなるかは注目点である」という論点である。相変わらず、これらの課題は継続している。というより、深刻化している。二つの意味での非政治化(争点はずしと議員のなり手不足等(政治の回避))である。
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