2023.01.25 政策研究
第34回 競争性(その3):資源・負担源競争
東京大学大学院法学政治学研究科/公共政策大学院教授 金井利之
自治体にとっての資源
自治体は、自らの管轄する区域に入る様々な資源を獲得することができる。自治体は区域によって管轄が区分されているから、区域外から資源を得ることはできない。それゆえ、区域内に資源を誘導し、その上で、獲得するのである。区域の管轄とは、自治体の資源獲得にとっては「縄張り」を意味する。もっとも、区域という管轄に入ったとしても、全ての資源を獲得することができるわけではない。同一の区域に対して、国・都道府県・市区町村が管轄を重複させているから、これらの間で資源獲得をめぐる紛争が生じることもあろう。また、区域内の資源を収奪して取り尽くしてしまえば、資源獲得の持続可能性はない。かといって、資源涵養(かんよう)のために一切の獲得を控えるならば、区域内に資源が来る意味がない。
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