【附記】4年前に提起した論点は、残念ながら継続している。本稿では再度確認することも考えたが、それらの論点を踏まえつつ、強調したい論点だけに限定した。重複はしていないが、今日の状況を踏まえて強調したい論点を提示している。併せて参照してほしい(江藤俊昭「統一地方選挙を住民自治の進化に(上)─マニフェスト選挙:再考─」「統一地方選挙を住民自治の進化に(下)─マニフェスト選挙:再考─」(「新しい議会の教科書」第23回、第24回)議員NAVI 2018年11月26日号、12月10日号)。
(1) 江藤俊昭「統一地方選挙を住民自治の進化に(上)(下)─マニフェスト選挙:再考─」(「新しい議会の教科書」第23回、第24回)議員NAVI 2018年11月26日号、12月10日号。
(2) 江藤俊昭「多様性に基づいた討議こそ議会の存在意義」(「連載 分かりやすくて面白い議会(フォーラムとしての議会)の創造」第3回)実践自治 Beacon Authority Vol.92(2022年冬号)、参照。なお、自治体間連携の重要性に鑑み、もう一つの層における討議空間を考えたい。一部事務組合・広域連合の層の討議空間である。
(3) マニフェスト運動の深化には、考案だけではなく、それを実質化した運動があった。早稲田大学マニフェスト研究所設置、ローカル・マニフェスト推進連盟(当初、推進議員連盟)による多彩な研修会・意見交換会、日本青年会議所(JC)等の公開討論やマニフェスト評価など……。マニフェストを提起した北川正恭・元三重県知事が常に話されるように「理論なき実践は暴挙であり、実践なき理論は空虚である」。政治にとって、理論と実践の統合のよい成果である。マニフェストの配布は、首長選挙から始まり、都道府県と市の議員、少し遅れて町村議員選挙で可能となったのは、この運動があったからである。