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2022.11.10 政策研究

第11回 政策(教育委員会〈学校〉・環境・廃棄物・上水道等)と議会の責任・権限

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議会と「行政(首長・職員)の腐敗」、「経済の発展」の関係、「議論しての決定」と傍聴

 曽我謙悟によれば、「政府腐敗と行政の不偏性」及び「経済発展と行政の不偏性」について、行政の公正性は、政府の腐敗の少なさや経済発展に寄与するということを、世界各国の数値をもとに確認している(曽我 2014:107-109)。また、(政治の)コントロールが過剰でも過小でも、適切な行政活動は生まれないであろうと述べている(曽我 2014:107)。
 ところで、行政の公正性が失われるのは、政治家である首長や議員から職員への圧力、ないしはその圧力を受けた上司から部下への圧力によることが考えられる。もちろん、政治家が勝手なことをしているのだから、職員も勝手なことをするということも考えられる。そこでは、行政の公正性が政府の腐敗の少なさの前提として必要であるのか、政府の腐敗の少なさが行政の公正性の前提として必要であるのか、定かではなくなる。行政の公正性と経済発展についても、どちらが先に必要であるのか定かではなくなる。そうであるならば、議会は主体的に、「行政(首長・職員)の腐敗」を制御することで行政の公正性を確保するとともに、「経済の発展」にもつながる政策提言をすることで、市民の信託に応えていくことが求められる。
 そこには、市民との議論が政策に反映されていることを確認することも必要となる。市民による傍聴活動は、その方策の一つである。傍聴活動があれば「議論せずの決定」はなくなる。なぜなら、傍聴活動は、市民と議会の議論を踏まえた「議論しての決定」が行われているか否かを、議会の現場で、リアルタイムでチェックする機能を果たすからである。そして、そのことは議会の決定に厚みをもたらす。

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