2022.11.10 政策研究
第11回 政策(教育委員会〈学校〉・環境・廃棄物・上水道等)と議会の責任・権限
地球環境問題の時代、求められる「地域循環共生圏」の創造
礒崎初仁は、戦後日本の環境問題とそれに対する対策を、表1のように分類している。
出典:礒﨑 2020a:146-149をもとに筆者作成。
表1 戦後日本における「環境問題の時代区分」と「環境対策」
表1からも分かるように、環境問題も広く見れば第3期までの「公害の時代」から、第4期の「地球環境問題の時代」に移っている。国においても第5次環境基本計画(2018年─約6年ごとに見直し)では、「地域循環共生圏」を位置付けている。
地域循環共生圏とは、環境省ホームページによれば、各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方である。また、地域循環共生圏は、農山漁村も都市も活かす、我が国の地域の活力を最大限に発揮する構想であり、その創造によりSDGsやSociety 5.0の実現にもつながるものであるとされている。自治体においても、この地域循環共生圏の考えが広まっている。