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2022.08.25 政策研究

第12回 「対話」により「議会基本条例」の評価・検証を行うことで条例の原点に立ち戻る

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「議会改革」は議会基本条例の評価・検証で「負けを認める」ことから

 筆者が議会アドバイザーを務める宮城県柴田町議会では、2年に1回、議員全員で議会基本条例の条文ごとの自己評価を行い、それを持ち寄り議員間討議により議会としての評価をまとめ上げ、次の2年間の議会行動計画、アクションプランを明確にしている。また、筆者はアドバイザーとして、その結果に対して第三者評価を行っている(議会基本条例-柴田町)。柴田町議会の取組みは、議会基本条例の評価・検証の理想形に近い。
 議会基本条例の評価・検証の要諦は、評価の精緻さではなく、そのプロセスを通して、議会の抱える問題を明確にし、議員の中に問題意識を醸成し、問題解決に向けたアクションプランに合意し、議会改革を前に進めることである。そのためにも、評価・検証には全議員が参加することは欠かせない。また、対話により、意味付けを確認する過程で、各議員に深い内省が生まれ、議会基本条例に定められた議会になれていないと潔く「負けを認める」。それができるか、できないかが大きな鍵になる。
 他者の意味付けを確認することがきっかけで内省が起き、新たな気づきを得る。話し合いのプロセスの中で腹落ちし、メンバー間で新しい関係性が生まれる。最終的には、当事者意識を持った前向きなアクションが立ち上がる。対話にはそんな効果がある。
 「議会基本条例の評価・検証のワールドカフェ」はたった2時間で、六つの条文だけを評価・検証するプログラムだ。しかし、議会基本条例制定以前からの議員にとっては制定時の思いと意志を振り返る場、制定後に当選した議員にとってはその思いと意志を継承する場として効果的に機能する。そんな手応えを感じている。
 

 

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