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2021.12.27 政策研究

第8回 市民意見を起点とし、予算・決算審議を連動させた「議会からの政策サイクル」~福島県会津若松市議会の取組み~

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議会の「ドミナント・ロジック」を塗り替えて「二刀流議会」に

 組織学習論で、「ドミナント・ロジック(dominant logic)」という概念がある。過去の成功を導いたことで、今や組織の支配的な考え方となった組織の価値体系のことである。「世界観」、「組織の認知構造」、「組織のメンタルモデル」等と表現されることもある。分かりやすくいうと、組織における物の見方や価値観、慣れ親しんだ習慣、思い込み、囚(とら)われのことである。ドミナント・ロジックはかなりのバイアス(思考や判断の偏り)があるので、組織の学習、つまり組織の意思決定や行動のパターンの変化の大きな足かせになる。冒頭の【SHORT STORY】で紹介したここち市議会もまた、ドミナント・ロジックに支配されていた。「議会は監視機関であり、政策提言をする必要はない、できるわけがない」といった思い込みに。
 長らくプロ野球界にもドミナント・ロジックがあった。ピッチャーはピッチャー、バッターはバッター。プロでは一つに絞らないと一流になれない。それを塗り替えたのが、大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手だ。大谷選手は、投手と打者の二刀流は無理、そんな世の中の思い込み、常識をぶち壊してくれた。
 これからの地方議会も「二刀流議会」にならなければならない。住民の意見を起点に、執行部を監視、チェックするのは大前提、それに加えて政策提言にも取り組む。「二刀流議会」になることにより初めて、住民福祉の向上は実現されることになる。

Chihoujichinoima_ph07

会津若松市役所庁舎

 

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