2021.10.25 政策研究
第7回 中学生と議員が学び合う議会発の「主権者教育」~茨城県取手市議会の取組み~
中学生と議員が学び合う議会発の「主権者教育」
現実の市政の課題をテーマにした議員との対話を通した深い学び、実際の議会のリアルにとことんこだわった取手市議会の主権者教育プログラムは、生徒に大きな変化を与えている。事前のアンケートでは、プログラムへの期待を、多くの生徒が「普通、ためになりそう、分からない」と答えていたが、終了後は「とても楽しかった、ためになった」と回答している。また、取手市議会や市議会議員のイメージも、「分からない、興味がない、遠い存在」から、「面白い、身近な存在」に大きく変わっている。
参加した生徒は、「今回の授業により、取手市について考える機会、近所の様子を見たりすることが増えた」、「この経験を生かし、私たち自身で取手市をより良い街にしていきたい」等、前向きな感想を話している。取手二中の先生も、「市の未来を考えることで、社会科の究極の目標である公民としての資質を高めることができた」、「私は毎日の仕事で精一杯でしたが、これを機に取手市議会に興味を持とうと思う」等、肯定的な意見が多い。
参加した議員の感想として、「活発な意見交換、調査をして課題を見つけ、解決案も考えていることはすばらしい」、「活発な質疑、討論は私たちも見習うべきところがある」等、生徒だけではなく、議員もこのプログラムを通して学んでいる。
中学生と議員が学び合う議会発の「主権者教育」。取手市議会が実践するこうした取組みが、全国に広がることを期待したい。