2020.11.10 議員活動
自治体法務検定演習問題を解いてみよう(その27)
正解及び解説
■基本法務
〔正解〕④
〔解説〕この問題は、刑法分野からの出題である。課徴金、重加算税、過料は、刑罰ではない。罰金は、刑法9 条に定められている刑罰の一つである。したがって、④が妥当である。(基本法務テキスト389,397頁)
■政策法務
〔正解〕④
〔解説〕①は妥当である。直接強制・執行罰の制度を規定するには、国の法律による必要があり、現在この立法例もごくわずかである。②は妥当である。行政代執行は原則的な手法であるが、その対象となる義務は代替的作為義務に限られている。③は妥当である。代執行・執行罰・直接強制・滞納処分という義務履行の諸手法とは義務を前提としていない点では異なるが、私人の身体や財産に作用を及ぼすものであり、法律・条例の根拠を必要とする。④は妥当でない。行政上の義務を履行しない場合には、それが金銭上の義務でない場合には、裁判手続によりその義務の強制的履行を図ることはできないとするのが判例の立場である(最判平14・7 ・9 民集56巻6 号1134頁)。(政策法務テキスト126~128頁)