2020.06.25 議会運営
第6回 「3人1組の対話」を生かす、課題共有型円卓会議(下)
7 議会での課題共有型円卓会議の事例
表2は2019年度に筆者がかかわった円卓会議の例だが、議会では「議会のあり方」をめぐる市民と議会との話し合いの機会に生かされることが多かった。市民にも自由に話してもらいたいが、心配も不安もありなかなか場を持てないというテーマ、あるいは、議会改革のエンパワメントの機会にもしたいという期待に応えうる話し合い手法といえる。
兵庫県西脇市議会では2020年1月末に、知立市議会では2月初めに、定数や議会のあり方をめぐる課題共有型円卓会議を行った。また、飯田市議会では社会文教委員会で、議員と職員との意見交換の手法として課題共有型円卓会議を開催、市民との意見交換会でもその手法をアレンジし、今年もその活用を企図している。
次回は、課題共有型円卓会議の実例を、これらの市議会の取組みから紹介しよう。
表2 筆者がかかわった課題共有型円卓会議の例(2019年度)
(5) 広報段階から「参加型」、「参加者同士の意見交換をする時間があります」など明記し、そうした話し合いを避けたい市民が避けられるよう周知する。会場でも受付時に周知するとよいだろう。対面での話し合いが大きな負荷となる市民もいることに留意しよう。3人1組になった最初の3分を「1分間自己紹介」に充てることが筆者の実践では多いが、そのときにも、「名前はニックネームでもOKです」などと補足する。対面での話し合いや実名を出して語ることが大きな負荷となる市民もいることに配慮したい。