2020.04.10 議会運営
第49回 議会アドバイザーをどのように委嘱し生かせばいいのか
提言
議会アドバイザーに十分な謝礼を支払うことができる議会は少ないはずです。無償のところさえあります。何がいいたいのかというと、議会アドバイザーはその議会に関心を持ってくれている議会の応援団と考えるべきなのです。そもそも人的な信頼関係から議会アドバイザーをお願いしたはずです。その関係を大事にして、議会アドバイザーの知恵を発揮できる環境を整えましょう。「必要があるときだけ依頼して、あとは何の連絡もしない」というビジネスライクな関係ではもったいない。議会だよりを送ったり、議会で起こったことを積極的に相談(連絡)しましょう。「用事がなくても連絡するのが友達の証し」なんて言葉がありますが、たまには議長や事務局から時候の挨拶メール一つでも打ってみてはどうでしょう。
また、議会アドバイザーは研究者としての顔も持っています。時には逆質問を受けるかもしれません。しかし、これも面倒がらずに答えてあげましょう。こうしたことがあると、議会に何かあったときに、無理をしてでも知恵を出してくれる存在となるはずです。
(1) 条例名称「議会基本条例」の中で、例規本文に「アドバイザー」の文字を持つ条例を検索。検索日2020年3月18日(2019年12月3日から25日の間に収集したデータ)。
(2) 議会サポーター(アドバイザー)をいち早く導入した栗山町議会では、現在も5人の議会改革の研究者などに委嘱している。無償の町内外からの「自主的な協力者」(栗山町議会基本条例16条)と位置付けている点が栗山町議会の議会サポーターの特徴となっている。
(3) 議会アドバイザーを務めた太田雅幸弁護士はこの折の経験を踏まえ、議員NAVIに「はじめての100条調査」(第1回(2017年5月12日号)〜第4回(2017年11月27日号))を執筆している。