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2020.04.10 議会運営

第49回 議会アドバイザーをどのように委嘱し生かせばいいのか

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議会事務局実務研究会 吉田利宏

お悩み(力不足さん 60代 町議会議長)
 ある町議会の議長をしております。議会基本条例を定めたのですが、なかなか議会の改革が進みません。一部のベテラン議員がこれまでどおりの議会運営に固執して、改革の趣旨や目的を理解してくれないのです。議長である私の力不足といえばそれまでですが、議長を経験した先輩議員でもあり、なかなか強くいえません。事務局長は私の思いを理解してくれていますが、事務局の意見では耳を貸してもらえません。議会によっては有識者を議会アドバイザーとして委嘱していると聞きました。議会改革を継続的に支援してもらうために、こうした議会アドバイザーをお願いすることは可能なのでしょうか。ちなみに、我が町の議会基本条例には議会アドバイザーの規定はありません。ご教示をお願いいたします。

回答案
A 議会基本条例に規定がない場合には、身分や報酬の根拠がないため議会アドバイザーの委嘱はできない。
B 議会アドバイザーは議会基本条例に規定がなくても委嘱可能である。
C 議会アドバイザーについて定めがある議会基本条例はない。地方自治法の専門的知見の活用の結果、意見を聴いた者を議会アドバイザーと称しているにすぎない。

お悩みへのアプローチ

 それぞれの議会には伝統や文化があります。いい面での慣例は伝統や文化と評価できますが、悪い面での慣例は改めなければなりません。特に住民の福祉と相いれない議会の慣例はなおさらです。議会基本条例に基づく議会改革もこうした視点で行われるべきものですが、中には、改革の実現にあれこれ理由をつけて足を引っ張る議員もいます。
 外の世界の者には何の説得力がなくとも、議会内では会派や期数を背景とする奇妙な理屈がまかり通ることがあります。こうしたとき、外部の有識者に「それは全く理由にならないでしょう!」といってもらうと状況が好転することもあるはずです。「それは難しいという意見もありますが……」などと控えめに事務局職員が100回意見しても変わらなかったことが、一度の有識者の指摘にうなずく議員の姿を見ることができるかもしれません。
 可能なら、有識者と議会が継続的につながりを持ち、議会として改革の推進力を得たいところです。こうした存在が議会アドバイザーなのでしょう。力不足さんの議会でも議長として改革を引っ張るに当たり、応援団となる議会アドバイザーが欲しいというところでしょうか。

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