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特集 はじめての議案審査~予算編

2020.02.10 予算・決算

会津若松市議会の政策サイクルと予算審査・決算審査の取組み(特集3)

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(4)政策サイクルと決算審査・予算審査の連動
 ① 1年間の議会活動サイクルと審議の準備の整理
 本市議会においては、以前は2月、6月、9月、12月定例会ごとに審査し議決してきたが、議会の継続した活動のより一層の充実と、議会として市民の声を聴く仕組みの構築に取り組んできた。その結果、政策サイクルを回すための制度設計が整えられ、1年間を通した活動が求められるようになった。住民福祉の向上に向けた議会からの政策づくりの課題であった事務事業の評価をどのように行うのか、また、政策サイクルとしてどのように定例会の審査、審議を準備するのかについて、議会運営委員会を中心に制度を練り上げてきた。
 事務事業評価については、個別の事務事業としてはよくできているとしても、政策や施策の全体最適性として事務事業を議会として評価すべきとの考えから、事務事業を切り口として総合計画の政策、政策分野の全体と個別計画、事務事業について評価することとした(予算決算委員会の政策サイクルのイメージについては図3参照)。
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 ② 決算審査から予算審査
 議会として9月定例会の決算認定に臨み、2月定例会の予算審査を行うこととなる。決算審査と予算審査には年度間のタイムラグがあるが、住民福祉に資する予算が執行された結果をどのように評価し、その内容が次年度以降どのように予算化されるのか、政策サイクルで見ることができる。
 そこで議会は、審査、審議の準備として、9月定例会の決算審査の約1か月前から予算審査決算審査準備会を立ち上げることとした。同様に2月定例会の予算審査の約1か月前から同準備会を立ち上げている。
 予算審査決算審査準備会では、各委員が論点を持ち寄り、各分科会として取り上げる論点について協議がなされる。この論点は、政策討論会各分科会の具体的検討テーマとして抽出し調査研究を行っている項目が中心であり、予算審査決算審査準備会で論点を抽出した後、委員間討議を行い、市民との意見交換会などで市民から評価していただいた内容を中心に練り上げる。その後、分科会の論点として取り上げるのか、個人的に質疑を行うのか整理している。
 四つの分科会においては、論点抽出の様式(図2)に総合計画の政策名や政策分野名、事務事業名を記入し、質疑により明らかにする事項を各委員がつくり上げることとなる。事前の準備を定例会の本会議や委員会・分科会での予算審査・決算審査に生かし、執行機関に対して事業内容などについて質疑する。その終了後は、分科会ごとに委員間討議を実施し、必要であれば分科会として修正案や決議案、要望的意見をとりまとめ、予算決算委員会に報告する。その後、本会議において審議を行っている。

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