地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2019.02.12 政策研究

第11回 議会が無作為抽出型の住民協議会を主催する~岡山県新庄村~

LINEで送る

【インタビュー】

磯田博基・新庄村議会議長に聞く

 議会として全国で初めて無作為抽出型住民協議会の開催を決めた新庄村の磯田博基議長に話を伺った。村内でお店を経営する磯田議長は70歳で、現在、7期目である。

Jichinoninaite11_ph04磯田博基・新庄村議会議長

──議会主催の無作為抽出型の住民協議会(村づくり自分ごと化会議)は、新庄村議会が全国初となります。どのような経緯で実施することになったのでしょうか。
 新庄村議会は一昨年(2017年)から議会改革を進めておりまして、その一環として住民アンケートを実施しました。そのアンケートでは「議会に関心あり」という住民が6割ほどだったのに対し、「自分たちの意見が議会に反映されている」と思っている住民はごく少数でした。住民は議会が何をしているかよく分からないと思っていて、自分たちの意見や要望を聞き、反映させる場を設けてほしいと願っているのです。我々は、住民に必要とされる議会、住民に身近な議会、そして住民の声を反映できる議会の3つを目指していまして、そのためにどのような方法をとればよいか話合いを重ねました。そうしたときに「構想日本」の「自分ごと化会議」の取組みを知りまして、無作為で選ばれた住民に議論してもらう住民協議会の開催に至ったのです。テーマは住民の皆さんにとても関わりのある「村役場庁舎」問題です。老朽化した村役場庁舎をどうするか話し合ってもらっています。

──住民の応募率(参加率)がとても高いと聞きました。
 そうなんです。選挙人名簿から無作為に選んだ20代から70代以上の各世代20人ずつに「自分ごと化会議」の案内を送りました。ですから送付先は120人で、この中から16人が「参加します」といってくれました。応募率(参加率)は13.3%で、これまでで最も高い数値だそうです。皆さん、今までこういう場に来なかった方たちばかりなので、行政が住民代表を選んで開く審議会や委員会の雰囲気とは全く違ったものになっています。こういってはなんですが、行政が普段開く会合の出席者は(主催する行政の)イエスマンばかりで、女性もほんの一握りしかいません。一般の方が入れないのが、現実です。住民協議会を開くことで、住民の方たちにいろいろな意見を出してもらうことがねらいです。それに、本当のことが住民にきちんと伝わるという効果があります。デマが飛び交うことを防ぐことにもつながると思います。

この記事の著者

議員 NAVI

今日は何の日?

2025年 425

衆議院選挙で社会党第一党となる(昭和22年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る