2018.09.10 政策研究
第24回【最終回】 地方財政用語集②
3 決算
① 普通会計
普通会計とは、決算に用いられる会計区分で、すべての自治体で統一的に用いられるもの。各自治体の財政状況の把握、地方財政全体の分析等に用いられる統計上、観念上の会計で、総務省の定める基準により自治体の会計を統一的に再構成したもの。これにより、自治体間の比較が可能となる。対象となる会計は、一般会計を中心として、公営企業会計、準公営企業会計及び収益事業会計を除く特別会計となる。
② 形式収支
歳入決算総額から歳出決算総額を単純に差し引いた、歳入歳出差引額のこと。
③ 実質収支
形式収支から、翌年度に繰り越すべき財源(継続費逓次繰越、繰越明許費繰越、事故繰越、事業繰越、支払繰延に伴い翌年度に繰り越すべき財源)を差し引いた額のこと。
④ 単年度収支
当該年度の決算による実質収支から前年度の実質収支を差し引いた額のこと。
4 財政指標
① 健全化判断比率
地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく、(ⅰ)実質赤字比率、(ⅱ)連結実質赤字比率、(ⅲ)実質公債費比率、(ⅳ)将来負担比率の4つの指標のこと。
② 経常収支比率
自治体の財政構造の弾力性を判断するための指標。人件費、扶助費、公債費などの毎年度経常的に支出される経費(経常的経費)に充当された一般財源の額が、地方税や普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源(経常一般財源)、減税補塡債及び臨時財政対策債の合計額に占める割合のこと。
③ 実質収支比率
標準財政規模に対する実質収支額の割合のこと。
④ 実質公債費比率
自治体の財政規模に対する地方債の返済額(公債費)の割合を示したもので、資金繰りの程度を示す指標のこと。
⑤ 財政力指数
基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年間の平均値のことで、自治体の財政力を示す指標のこと。
⑥ 財務書類
自治体における財務書類は、(ⅰ)貸借対照表、(ⅱ)行政コスト計算書、(ⅲ)純資産変動計算書、(ⅳ)資金収支計算書をいう。