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2018.01.12 政策研究

大気汚染対策で公共交通機関を一部無料にした台湾・高雄市

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元日本経済新聞論説委員 井上繁

 2017年12月に取材で訪ねた台湾南部の高雄市から帰国して日本の空気の良さを改めて実感した。2日(土)午前9時頃、宿泊した高雄駅近くのホテルの11階の窓から外を見ると遠くのビル群がかすんで見える。スモッグのような空気が充満しているせいか、明るくなるのも遅いと感じた。表に出ると、硫黄のような甘酸っぱいにおいが鼻につく。  交差点で信号が青に変わると、ヘルメットにマスク姿の二輪車(バイク)集団が爆音と黒い排ガスをまき散らしてスピードを上げて走り去る。排ガスから身を守るためだろうか、地元在住者と思われる歩行者の4人に1人程度は目の下まで届くようなマスクをつけている。
 人口約277万人と台北市、台中市に続く台湾第3の都市であり、台湾随一の工業都市である高雄の大気汚染は、12月に入って一層ひどくなったようだ。高雄メトロ(MRT)の改札口前には、「空気品質不良期間」と書いた公告が張ってあり、こうしたストレートな表現に妙に納得した。
 世界AQI(Air Quality Index、大気質指数)プロジェクトのウェブで、台湾環境保護署が提供する高雄市市街地の前鎮、鳳山、前金、復興、小港の代表的な5観測地点におけるAQIを調べてみた。AQIは米国や台湾などで多く使われる大気汚染の程度を示す指標で、予測値なども公表されている。
 AQIのうち微小粒子状物資(PM2.5)を見ると、例えば12月6日(水)には小港以外の4観測地点で151~200と、健康によくないとされる「赤色」の時間があった。を軽減するためには、無料でなくとも日頃から公共交通機関の利用率を向上させる市の取り組みや、市民のいっそうの協力が欠かせまい。

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