2017.09.11 政策研究
発展著しい中国発信の国際放送「CGTN」
元日本経済新聞論説委員 井上繁
そのドラマは、中国の山奥の村が舞台だった。地域振興のために村人が共同で林野を開拓してバラの栽培を始めたものの、竜巻のような強風が襲い壊滅状態になる。彼らはそれでもあきらめずに助け合って再起を果たした。最初はバラを切り花として出荷したが、それだけでなく、その花や香りを使って「花もち」と呼ぶケーキを作ることを思いつき、やがてそれは地元の特産品として地域経済を潤すことになった。
中国国営のCCTV(中国中央テレビ)制作のこのテレビドラマは、老若男女の村人が何重にも手を重ね「これからもがんばろう」と声をそろえてフィナーレとなる。かつて、平松守彦・前大分県知事が提唱し各地に広がった「一村一品運動」や、日本の農村地域の6次産業化の取組みなどと重ね合わせて興味深かった。
ドラマを鑑賞したのは7月中旬のドイツのホテル、テレビ局はCGTN(チャイナ・グローバル・テレビジョン・ネットワーク)である。中国語の放送に、英語の字幕が付いていたから理解できる。これを機に、滞在中、英語で情報を発信している同局にチャンネルを合わせる機会が増えた。
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