2017.08.10 政策研究
第11回 予算編成のプロセス①
江東区福祉推進担当部長 武田正孝
新人議員の新(あたらし)議員(だんご市議員1期目、30代・女性)の叔父に当たる前財(ぜんざい)課長(おわん市課長、50代・男性)は、おわん市でかつて財政課長を務めていました。新議員は前財課長に自治体の財政について、いろいろと質問をしています。
前財(ぜんざい)課長
おわん市入庁30年目。昨年度まで財政課課長を務めていた。50代半ばを迎え、後進の育成に熱心に取り組んでいる。
新(あたらし)議員
だんご市市議会議員。昨年の4月に地方選挙で議員になったばかり。民間企業での勤務を経て、議員を志した。まちづくりや教育に興味がある。年齢は33歳と、議会の中でも最若手。前財課長の姪(めい)っ子。
今回のテーマは予算編成ですが、自治体にとっては一大イベントですね。

そのとおり。来年度の予算を決めることは、財政課だけでなく、全庁に関係することだからね。

議員から見れば、新規事業はどのようなものがあるのか、予算を充実させた分野はどこかなども気になります。

予算によって、何を事業化するのか、又は反対に事業化しないのかが明確になる。つまり、首長の考えが実現されることになるからね。そこで、どのように予算が決まるかを知っておくことも重要だと思うよ。

議会の各会派も予算要望書を提出しますよね。

それも予算編成のプロセスの一環だね。では、具体的な内容を見ていこう。
