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2026.08.10 New! 議会運営

第11回 財政の硬直化を考える

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Office aNueNue代表(元・福岡市財政調整課長) 今村 寛
 

経常収支比率が示す「財政の硬直性」

 いよいよ令和8年度の決算審査が始まります。
 ここでは個別の事務事業の内容、成果への評価だけでなく、自治体の財政運営全般についても安定性、持続可能性、健全性などの点から審査し、評価することになりますが、今回は自治体の財政の健全性を図る指標である「経常収支比率」にフォーカスしてみましょう。
 この指標は、自治体が自由に使途を定めることができる一般財源のうち経常的なもの(毎年度確実に収入が見込めるもの)が、経常的支出(毎年度確実に支出が見込まれるもの)にどれだけ充当されているかを表すもので、財政の硬直性を表す指標として用いられています。
 硬直性という言葉が分かりづらいのですが、この数値が100%を下回れば、例えば80%だった場合には、毎年見込める一般財源の収入を、人件費、扶助費、公債費といった義務的経費に充て、さらに毎年やらなければいけない事務事業に全部充てたとしても20%の余裕がある、という意味で、私たちはこの余裕分を新たな政策を推進するための投資や臨時的な経費への対応、将来に備えた基金の積み立てなどに充てています。
 この余裕がなければ、必ず支払わなければいけない義務的経費や必ずやらなければならない事務事業に財源を食われ、新たな課題や臨時的な支出に対応できない窮屈な財政運営になってしまい、これを財政の「硬直性」が高まる、と表現しているのです。

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今村寛(Office aNueNue代表(元・福岡市財政調整課長))

この記事の著者

今村寛(Office aNueNue代表(元・福岡市財政調整課長))

元福岡市職員。福岡市財政調整課長時代に培った知見を軸に出張財政出前講座を全国で展開する傍ら、福岡市職員有志による『「明日晴れるかな」福岡市のこれからを考えるオフサイトミーティング』を主宰し、「対立を対話で乗り越える」を合言葉に職場や立場を離れた自由な対話の場づくりを進めている。2024年末で福岡市役所を退職。引き続きフリーランスとして全国の自治体で行財政改革、官民連携等の支援に携わることとしている。好きなものは妻とハワイと美味しいもの。著書/『自治体の“台所”事情~“財政が厳しい”ってどういうこと?』(ぎょうせい)、『「対話」で変える公務員の仕事~自治体職員の「対話力」が未来を拓く』(公職研)。

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