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2022.02.10 政策研究

第2回 政策(子育て支援)と比較

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元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄

はじめに──政策と比較

 本稿では、政策(子育て支援)と比較について考える。比較は政策にとって必要である。比較は政策の作成に説得力を生み、比較は政策の実施に円滑力をもたらす。
 では、政策の何を比較するのであろうか。表1は、政策と比較について、「比較」、「政策の参照」、「政策の導入・非導入」、「政策の導入水準」という視点から分類したものである。
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(注)導入水準には、量的・質的な拡大・同等・縮小を含む。
出典:筆者作成

表1 四つの視点からみた政策と比較の分類

 なお、表1に示したように、比較し政策の参照を経て政策導入する場合、政策の導入水準は拡大・同等・縮小に分類することができる。政策を拡大・同等・縮小することによって、他の自治体や国等と競争することもある。例えば、ある政策を全国で最初に実地するのか、近隣自治体の中で政策の水準を一番(トップ)にするのか平均水準にするのか、ということである。
 もちろん、競争することには善悪両面があることに留意することが必要である。例えば、「頑張る」ことは善であり、「無理する」ことは悪といえなくもないが、現実には両者の適否判断は難しい。「頑張る」ことと「無理する」ことは紙一重である。

政策の何を比較するのか:政策資源を比較する

 それでは、政策の何を比較したらよいのであろうか。ここでは、政策を政策の資源(政策資源)の有無によって比較する。政策が実現可能かどうかは、政策資源の有無によって大きく判断が分かれるからである。ここでは政策資源を「ハード」、「ソフト」、「ハート」に分けて例示する(表2参照)。
 そして、これらの政策資源の活用には、政策開発(技術開発)が求められている。例えば、公園が少ないのであれば、公有地の公園だけでなく私有地を借用して広場をつくり、公園的に活用することが考えられる。
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出典:筆者作成
表2 政策資源の例

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