2019.03.25 政策研究
伝統文化を守りながら漫画をサブカルチャーに
元日本経済新聞論説委員 井上繁
「60年以上も前に六次産業化の旗を振り、実践した女性がいます」といって熊本県湯前(ゆのまえ)町の鶴田正已町長から受け取ったのは『下村婦人会市房漬加工組合・山北幸物語・繋(つな)ぐ』という漫画本である。2013年に99歳で他界した山北さんは、1950年代から食の安全・安心や地産地消を信念として、仲間とともに地元の農産物を漬物にして販売した。その取組みが1971年に『暮しの手帖』で紹介されてから下村婦人会の漬物の販売先は“全国区”に躍り出た。発行した湯前町生き残り事業推進連携協議会会長でもある鶴田町長は「山北さんの熱い、強い思いを後世に分かりやすく伝えるため、漫画にした」という。漫画をサブカルチャーと位置付ける町らしい試みである。
つづきは、ログイン後に
『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。