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2025.11.10 ICT活用・DX

第3回 議会質問の効率化

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ChatGPTで変わる議会質問準備の進め方

 それでは、ChatGPTを活用した議会質問の準備をどのように進めていくかを解説していきます。

(1)ステップ①:質問テーマを整理する
 議会質問は、まずその議会で取り上げるテーマを決めることから始まります。しかし、議員活動に熱心な議員ほど質問したい事項は多岐にわたり、どのテーマを取り上げるべきか悩むでしょう。そこで力を発揮するのがChatGPTです。AIは、膨大な社会課題の中から「今、注目されているテーマ」や「他自治体で取り上げられている課題」を短時間で整理してくれます。
 例えば「子育て支援の全国的な課題を整理してください」と入力してみましょう。AIは、待機児童の問題、保育士の人材確保、経済的支援、働き方との両立など、主要な論点を瞬時にリストアップしてくれます。
〈実際に使えるテーマ設定の例〉
 次のようなテーマで試してみると、すぐに効果を実感できるので、ぜひ試してみてください。

  • 子育て支援:「全国的に見た子育て支援の課題と、地方議会で取り上げやすいテーマを整理して」
  • 防災:「近年の豪雨災害を踏まえて、自治体が直面している課題をリストアップして」
  • 地域交通:「高齢化が進む地域で、移動手段確保の課題をまとめて」
  • 高齢者福祉:「介護サービスの人手不足を中心に、自治体の対応策を比較して」

 これらのテーマで回答があったら、「人口10万人規模の自治体の事例を挙げてください」、「○○県の取組みを挙げてください」と続けることで、自分の町に近い課題を抽出してくれます。こうしてAIが提示する全国的な整理と、自身の地域の現実を照らし合わせることで、質問の方向性が明確になっていきます。
 ある程度テーマが絞れたら、「防災に関して、過去3年で他自治体が議会質問したテーマを要約してください」や「高齢者の移動支援をテーマに、現場での課題を住民目線で整理してください」といった指示も効果的です。
 近年は議会質問の原稿がPDFデータで公開されるケースが増えていますが、AIはその原稿を検索して必要部分だけをピックアップしてくれるので、一般的な政策議論だけでなく、実際に議員が使う表現や現場の課題感に近い言葉でまとめてくれるため、そのまま原稿づくりの素材としても使えます。

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