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2025.10.10 医療・福祉

第9回 たかが、ごみの分別、されど地域共生に大きく関わるごみの分別

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主任介護支援専門員、介護福祉士、社会福祉学(修士修了)
/地域包括支援センター管理者(杉並区)  本間清文

ごみ分別ができず虐待、排除に発展することも

 「紙」マークの付いたカップ麺の容器を「プラ」マークと間違って分別してしまい、同居家族から殴られてしまうなど虐待に発展するケースがありました。以前は、カップ麺のほとんどは「プラ」マークだったと思いますが、最近は、「紙」マークのものも散見され、障害や認知症でなくても間違いそうになるときがあるのではないでしょうか。
 認知症でごみの分別がうまくできないために住民トラブルに発展したり、集合住宅から退去を求められるようなケースも、都市部では珍しくありません。
 また、ごみの分別に自信がないために、ごみを集積場に出すことができず、その結果、ごみを家にため込み、ごみ屋敷になりそうといった相談もあります。
 また、ごみの分別ができたとしても曜日の感覚がおかしくなり、ごみをうまく出せなくなることも、認知症では珍しいことではありません。
 健康な人から見れば、ごみ出しは大したことではありません。しかし、ごみ出しは、老人問題に限らず、外国人との共生においても関係するなど非常に地域共生と深く関係しています。
 今回は、私の専門領域である老人の分野から、ごみ出しの問題、特にごみの分別について考えていきたいと思います。

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