2025.07.10 コンプライアンス
第14回 女性職員へのハラスメント行為による議員辞職
ハラスメントチェッカーで「ハラスメントの境界線」を理解する
本事案で特徴的なのは、議員辞職に至るハラスメント行為の中に、確認できる範囲では身体的接触を伴っていないことです。
価値観の変化が激しい現代。ある一定の世代以上になると異性に対して「連絡先を交換するのは普通」、「食事に誘うのは普通」、「会ったら手を振る(挨拶する)のは普通」という価値観を持っている人が多分に見受けられますが、その世代の「普通」は、特に若手世代にとっては「異様」に映ります。
それぞれの世代が考える「普通」がぶつかる現代において、特にハラスメントについては若者世代が抱く価値観との乖離を意識しなければ、「ハラスメントをする気はなかった」としてもハラスメントと認定されるリスクが高まります。自分が抱える「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」を理解するためには、客観的に自分の言動を評価するツールが有効です。
「AIハラスメントチェッカー」は、ハラスメント行為の内容を送信すると、AIが自動的にハラスメント行為のレベルを5段階で測定し、「ハラスメント行為に該当しない」、「ややハラスメントの可能性がある」、「条例に抵触する可能性がある」、「ハラスメント行為として認定できる」、「すぐに警察に通報する」という段階で出力し、必要な対応についてもアドバイスを行います。
無意識にハラスメントを行うことを回避するためにも、ぜひご活用ください。
参考:一般社団法人ポリライオン「AIハラスメントチェッカー」 https://www.polilion.com/checker
今回は、副議長のセクハラによる議員辞職を取り上げました。「連絡先の交換」や「食事への誘い」は、今やハラスメントであると捉えられる時代です。議員であれば、より厳しい目でチェックされることを認識して、言動を改めていく必要があります。
AIハラスメントチェッカーのような技術的支援も活用しながら、ハラスメントを起こさないための言動を学び、時代の流れに対応した議員活動を目指していきましょう。一般社団法人ポリライオンでは、ハラスメント防止研修や第三者窓口の設置、条例や規則制定のサポートなどを提供しています。お気軽にご相談ください。
◉ポリライオンが提供するプログラムについて
https://gnv-jg.d1-law.com/login/article/20240527/68786/7/
