2025.06.25 仕事術
第31回 どうする議長①
正副委員長連絡協議会の有効活用
私が議長に就任してからの一つの成果は、各常任委員会及び特別委員会の進捗管理を制度として整えたことです。
議長に就任した際に意識したことは、「自分が議長を退いた後も機能する制度をつくる」ということでした。私が議長になる前から所沢市議会基本条例の制定によって正副委員長連絡協議会という制度が整えられていました。正副委員長連絡協議会は、もともとある若手議員が人事などの重大なことを正式な会議体ではない代表者会議で決定されることに不満を持ったことから提案した制度でした。実際に議会において法律や規則に基づく正式な権限を有するのは、議長、副議長、各常任委員長、議会運営委員長等です。ところが、実態としては、期数が上のいわゆる与党系議員が各派の代表として権限を振るっていました。議会内において、表に見える権限と実際の権限とに乖離(かいり)があったということです。こうしたことに対する反発から生まれた制度でした。
議会基本条例制定からほどなくして、正副委員長連絡協議会を定例会の開会1週間前と最終日前日に開催していました。主な目的は、複数委員会にまたがる所管事務調査の調整や情報交換等でした。当初は一定の成果を上げていましたが、その後は、調整する事項もないのに開催するのはいかがなものか、という声も出始めていたところでした。
そこで私は、1枚の表を作成し、その表を各委員会が埋めることによって、委員会活動に利用していこうということを思い立ったのです。こういう点はやはり議長というのは大変権限が大きく、ざっと私の考えを述べたところ、事務局側が「こういった表はどうでしょう」と整理してくれました。
表 各常任委員会所管事務等活動報告一覧表